グレステン 724TM レビュー|24cm牛刀(Mタイプ)の切れ味と刃離れを元料理人が解説

プロの料理人や食品加工の現場で、その独特な外観と圧倒的な実用性から熱狂的な支持を集め続ける包丁ブランド「グレステン(GLESTAIN)」。製造元であるホンマ科学株式会社(新潟県十日町市)が誇るロングセラーの中でも、現場の主力を担うスタンダードサイズとして広く選ばれているのが「724TM(牛刀 24cm Mタイプ)」です。

「ブレードのくぼみ(ディンプル)は本当に食材がくっつかないのか?」「木柄(Kタイプ)とオールステンレス(Mタイプ)で迷っているがどちらが扱いやすい?」「家庭用や厨房で24cmという刃渡りは長すぎないか?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、グレステン 724TMは、食材の張り付きによる作業ストレスを物理的に解消する「圧倒的な刃離れの良さ」と、熱湯消毒やハードな洗浄にも耐えうる「18-8ステンレス完全一体構造の衛生性」を高次元で融合させた、極めて作業効率の高い本格牛刀です。24cmという長さは、キャベツの千切りやブロック肉のスライスにおいて、一引きで美しく断ち切るストロークを確保できる最も実用的なサイズと言えます。

本稿では、手元にある実物写真と公式仕様データを基に、元料理人の視点からその構造的特徴、ディンプルとステンレスハンドルの真価、適した用途、メリット・デメリット、木柄モデルとの違いまで客観的に詳しく解説します。

グレステン 724TM(牛刀 24cm Mタイプ)の基本スペック

ホンマ科学株式会社の公式カタログおよび製品付属の仕様カードより確認できる基本スペックは以下の通りです。

項目

仕様・詳細

メーカー

ホンマ科学株式会社(HONMA SCIENCE)

製造国

日本(新潟県十日町市)

ブランド

グレステン(GLESTAIN)

シリーズ

Mタイプ(ステンレス一体型シリーズ / TMタイプ)

商品名

牛刀 24cm(両刃)

メーカー型番

724TM

刃渡り

240mm(24cm)

全長

約371mm

質量(重量)

約245g〜260g

背厚(刃厚)

2.2mm

刀身材質(刃材)

グレステン鋼(440Aベース特殊鋼・多段階特殊熱処理)

硬度

HRC 58〜59

刃付け構造

両刃(ディンプル付き・右仕様)

柄材(ハンドル)

18-8ステンレス鋼(ディンプル模様エンボス加工)

内部・接合構造

刃身・口金・ハンドル完全一体溶接(隙間・継ぎ目なし)

衛生対応

熱湯消毒対応、次亜塩素酸ナトリウム除菌対応、アルコール除菌対応、食器洗浄機対応

主な用途

肉のブロック解体・スライス・筋引き、大型野菜の千切り・短冊切り、魚のサク切り、大量仕込み

JANコード

4562207324298

実物写真から検証するデザインと構造

手元にある実物製品(724TM)の外観とディテールから、プロ用包丁としての構造的特徴を検証します。

【写真1:ディンプル模様が施された18-8ステンレスハンドルとエンドキャップの「G」刻印】

グレステン 724TM レビュー|24cm牛刀(Mタイプ)の切れ味と刃離れを元料理人が解説 商品写真1

ハンドルには18-8ステンレス鋼が採用されており、表面全体に細かな凹凸(ディンプル調の槌目模様)が刻まれています。金属製ハンドルでありながら、水や油脂、洗剤が付着した手で握っても滑りにくい優れたグリップ性能を発揮します。
ハンドルの断面は手のひらの丸みに沿うよう設計されており、後端にかけて緩やかに下垂した形状によって小指がしっかりと掛かります。エンド部にはグレステンの頭文字である「G」のロゴが刻印されており、道具としての高い質感を感じさせます。

【写真2:ブレードからハンドルまで継ぎ目のない完全一体溶接構造】

グレステン 724TM レビュー|24cm牛刀(Mタイプ)の切れ味と刃離れを元料理人が解説 商品写真2

刀身から口金(ツバ)、そしてハンドルに至るまで、継ぎ目や段差が一切存在しないシームレスな一体溶接構造で作られています。
従来の木柄包丁のように「中子と柄の隙間に水や汚れが入り込んで腐食する」「雑菌や黒カビが繁殖する」といった心配が物理的にありません。熱湯消毒や強い衛生洗剤による洗浄を繰り返しても劣化しない、HACCP対応の厨房に最適な構造です。ブレード根元には「GLESTAIN グレステン」の刻印がくっきりと配されています。

【写真3:食材の張り付きを防ぐ独自のディンプル加工と付属の熱処理解説カード】

グレステン 724TM レビュー|24cm牛刀(Mタイプ)の切れ味と刃離れを元料理人が解説 商品写真3

グレステンの代名詞とも言えるのが、ブレードの側面に均一に彫り込まれた楕円形の「ディンプル(溝加工)」です。食材を切り進める際、このくぼみに微細な空気が入り込むことで密着を防ぎ、薄切り肉や水分の多い野菜が刃面にペタペタと張り付くのを防ぎます。
背景に写る付属カードには「サブゼロ処理(超低温処理)をはじめ、更に何段階にもわたる特殊熱処理を行っています。硬度の安定性(HRC58〜59度)など包丁に不可欠な要素を徹底的に追求」と記載されており、高硬度でありながら欠けにくい粘り強さ(靭性)を追求した焼入れ技術が確認できます。

グレステン 724TMがプロの現場で選ばれ続ける4つの理由

1. 圧倒的な「刃離れ(食材離れ)」による作業効率の向上

一般的な平らな包丁でキュウリ、大根、玉ねぎ、チーズ、生肉などを薄切りにすると、切った食材が刃面に真空吸着のように張り付き、切るたびに指で払い落とす必要があります。
グレステンのディンプル加工は、くぼみが食材との間に空気の層を作るため、切れた食材が自然とまな板の上にホロホロと落ちていきます。食材を手で直すタイムロスがなくなり、千切りやスライス作業のスピードが劇的に向上します。

2. HRC58〜59の安定硬度と粘り強さ(440Aベース鋼+サブゼロ処理)

刃材には、耐食性に優れる高級ステンレス鋼材440Aをベースに独自の改良を加えた「グレステン鋼」が使用されています。
超低温で組織を安定化させるサブゼロ処理を含む何段階もの熱処理により、硬度HRC58〜59という「鋭い切れ味の持続」と「刃こぼれしにくい粘り(靭性)」の絶妙なバランスを実現しています。硬すぎて研ぎにくい鋼材とは異なり、現場の砥石で素直に刃が返る研ぎやすさも料理人から支持される理由です。

3. 衛生管理の極致「18-8ステンレスシームレス一体ハンドル」

厨房における衛生管理基準が高まる中、木柄のように水分を含まないオールステンレスハンドルは絶大な信頼性を誇ります。
作業終了後に熱湯を回しかけての殺菌消毒や、塩素系漂白剤・アルコール消毒液の使用にもビクともしません。ハンドル内部は中空(モナカ構造)に設計されており、見た目の重厚さに反して手元が重くなりすぎない絶妙な重量バランスが保たれています。

4. 24cmという刃渡りがもたらす「一引きで断ち切るストローク」

一般的な家庭用三徳包丁(16〜18cm)や21cm牛刀に比べ、24cmの刃渡りはストローク(引きしろ)が非常に長くなります。
大きな塊肉やローストビーフ、キャベツの半球などを切る際、包丁をノコギリのように前後にギコギコ動かすことなく、刃元から刃先までを一引きでスーッと滑らかに断ち切ることができます。断面の細胞を潰さないため、肉汁の流出を防ぎ、切り口が美しくツヤのある仕上がりになります。

厨房・家庭での具体的な用途

グレステン 724TM(24cm)は、以下のような仕込み・調理シーンでその真価を発揮します。

  1. ブロック肉のスライス・筋引き:
    牛モモ肉、豚ロース肉、鶏胸肉などのスライス。脂身の多い生肉でも刃離れが良く、刃が吸い付かずに均一な厚みで切り分けられます。
  2. 大型野菜の千切り・短冊切り:
    キャベツ、白菜、レタスなどの大玉野菜の刻み。24cmの刃渡りがあれば、大ぶりなキャベツも一刀両断でき、千切りがリズミカルに進みます。
  3. ローストビーフ・加熱済み肉の薄切り:
    火を通した柔らかい肉やチャーシュー、ハムの薄切り。刃離れの良さと鋭い刃付けにより、崩れやすいお肉の形を保ったまま綺麗にスライスできます。
  4. 巻き寿司・サンドイッチ・テリーヌのカット:
    具材が多く断面が乱れやすい巻き寿司やサンドイッチ、パテ・ド・カンパーニュのカットでも、ディンプルが吸着を防ぎ、断面を汚さずにスパッと切断できます。

メリット(導入して得られる価値)

  • 食材の張り付きストレスからの解放: 切るたびに刃についた野菜や肉を指で払う必要がなくなり、下ごしらえの作業テンポが格段に上がります。
  • 究極の衛生性と高耐久: 継ぎ目のないステンレス一体型のため、長年使用しても柄がグラついたり腐ったりすることが一切ありません。
  • 自重を活かした軽快な切れ味: 約245g〜260gという適度な重みがあるため、食材に刃を当てて前後に滑らせるだけで、自重によって自然と刃が下へと吸い込まれていきます。
  • プロ仕様の頑丈さ: サブゼロ処理による強靭な組織構造により、日々のハードな大量調理でも刃先がへたりにくく、長切れします。

デメリットと購入前の注意点

  • 家庭用としては重量感がある: 三徳包丁(約130〜160g)に慣れている方には、約245g〜260gの重量はずっしり重く感じられます。力を入れて押し切るのではなく、包丁の重みを利用して引いて切る技術が適しています。
  • まな板とキッチンスペースの確保が必要: 全長が約37cmあります。一人暮らし用のコンパクトなキッチンや小さなまな板では持て余す可能性があるため、40cm以上のまな板と十分な作業スペースが必要です。
  • 研ぎ直しに一定の慣れが必要: ディンプル加工が施されているため、砥石に当てる角度を均一に保ち、刃先数ミリの小刃を正確に研ぐ必要があります。研ぎ減りによってディンプルに到達するまでには何年もの使用期間がありますが、荒研ぎで削りすぎない配慮が必要です。
  • 硬質食材・冷凍食材への使用は厳禁: 牛刀全般に言えることですが、高硬度で薄く研ぎ澄まされているため、カニの殻、魚の太い骨、半解凍の冷凍肉を切ると刃こぼれの原因になります。

おすすめできる人・別の商品を検討したほうがよい人

この商品をおすすめできる人

  • 飲食店、厨房、仕込み現場で毎日大量の肉や野菜を効率よくスピーディに刻みたい人
  • 食材が刃にペタペタ張り付いて作業が滞ることに強いストレスを感じている人
  • 熱湯消毒やハイター消毒を日常的に行い、衛生面で妥協のない包丁を求めている人
  • 24cmの刃渡りと適度な重量感を活かし、引いて切る本格的な包丁技術を実践したい料理愛好家

別の商品を検討したほうがよい人

  • 軽くてコンパクトな万能包丁を求めている人(グレステンの三徳包丁 817TMM/817TMや、21cm牛刀 721TMが候補)
  • ステンレスハンドルの冷たさや金属的な質感が苦手で、木柄の手に吸い付く感触が好きな人(積層強化木ハンドルの「724TK」が有力な選択肢)
  • 主に果物の皮むきや小細工など手持ち作業を行いたい人(ペティナイフ 014TM/012TMが適任)

グレステン牛刀:木柄(724TK)とステンレス柄(724TM)の違い

グレステンのディンプル牛刀24cmには、木柄の「724TK」とステンレス柄の「724TM」の2大定番が存在します。

項目

724TM(Mタイプ)

724TK(Kタイプ)

ハンドル材質

18-8ステンレス鋼(一体溶接)

積層強化木(本通し3点カシメ)

刃身仕様

グレステン鋼(ディンプル付き)

グレステン鋼(ディンプル付き)

全長 / 刃渡り

371mm / 240mm

370mm / 240mm

重量

約245g〜260g

約270g

熱湯消毒・食洗機

完全対応(非常に強い)

非推奨(手洗い・即乾燥が基本)

グリップ感

凹凸エンボス加工(滑りにくい)

天然木特有の温かみとしっとりした質感

最適な環境

HACCP対応厨房、衛生重視の現場

伝統的な洋包丁の握り心地を重視する料理人

結論:どちらを選ぶべきか?

刃の切れ味や刃離れの性能は両者まったく同じです。
衛生管理、熱湯消毒、耐水性、長期間メンテナンスフリーで使える耐久性を最優先するなら、今回ご紹介している「724TM(Mタイプ)」がベストな選択肢となります。

よくある質問(FAQ)

Q1. ディンプル部分まで刃が研ぎ減ったら使えなくなりますか?

A. 通常の使用および研ぎ直しであれば、ディンプルの下端に達するまでには毎日研いでも数年〜十年以上の年月がかかります。仮に長年の研ぎ直しでディンプルのラインに到達した場合でも、包丁としての切れ味自体が失われるわけではなく、そのまま通常の包丁として研ぎ直して使い続けることが可能です。

Q2. 家庭用の一般的な砥石で研ぐことはできますか?

A. はい、中砥石(#1000前後)と仕上砥石(#3000〜#5000程度)があれば問題なく研ぐことができます。グレステン鋼は粘りと硬さのバランスが良いため、砥石の当たりが素直で返り(バリ)も取りやすい鋼材です。簡易シャープナーの使用は刃先を痛める可能性があるため、平らな砥石での手研ぎを推奨します。

Q3. ステンレスハンドルは冬場に冷たく感じたり、滑ったりしませんか?

A. 冬場の使い始めは一瞬ひんやりしますが、作業を始めると手の体温ですぐに馴染みます。また、表面に施された細かなディンプル加工が指先と手のひらにしっかりと引っかかるため、油や水が付着した状態でも滑りにくく、確実なグリップ感が得られます。

Q4. 21cm(721TM)と24cm(724TM)のどちらを選ぶべきですか?

A. 家庭の標準的なまな板(幅35cm前後)が中心で、三徳包丁からのステップアップであれば21cm(721TM)が扱いやすいです。一方、キャベツの千切りやブロック肉のスライスなど、食材の大きさに負けずに一引きでスピーディに仕込みを行いたい場合は、プロ標準である24cm(724TM)が圧倒的な作業効率を誇ります。

まとめ

グレステン 724TM(牛刀 24cm Mタイプ)は、機能性を徹底的に追求した結果生まれた、プロの道具としての完成度の高さを肌で実感できる名作洋包丁です。

  • 食材の密着を防ぎ、流れるようなカッティングを実現するディンプル加工
  • 熱湯消毒やハードな洗浄にも耐え抜く18-8ステンレス完全シームレス構造
  • 大きな食材も一引きで断ち切る24cmのロングストロークと心地よい重量バランス

食材が刃にくっつく日々の小さなストレスを解消し、仕込みのスピードと仕上がりの美しさをワンランク引き上げたい料理人や料理愛好家にとって、厨房で最も頼れる相棒となる一本です。

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sskssk

厨房用品、厨房機器、キッチン用品を幅広く取り扱う。店舗開店にも数多く携わっていますので商品に関する質問なども受け付けています。

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