ライブディオZXのリヤショックとプーリーを外す手順ガイド
ライブディオZX(AF35系)で、走行中のゴトゴト音や沈み込み、発進時のもたつき・異音が出てきたとき、点検や交換の対象に挙がるのが「リヤショック」と「CVTのプーリー(バリエーター/クラッチ側)」です。しかし、カウルに囲まれたスクーターはボルト位置が分かりづらく、ナットの緩め方や専用工具の有無、締め付けトルクなどでつまずきがち。無理にこじるとねじ山破損やベルト切れなど、大きなトラブルになる不安もあるはずです。
結論(先に要点)
- リヤショックは「車体を安全に支える」「エンジン側を落とさない」準備を整えれば、上・下の固定ボルトを外して入れ替える流れで対応可能。
- プーリー(CVT)は左側のカバーを外し、バリエーター側とクラッチ側のナットを「保持工具またはインパクトレンチ」で適切に緩めて分解する。締め付けは必ずトルクレンチでサービスマニュアルの規定値に合わせる。
- いずれも「支持」「保持」「規定トルク」「向きの確認」が安全・確実な作業の決め手。無理だと感じたら専門店に依頼するのが安全。
作業前の準備と安全
- 平坦で固い場所に駐車し、センタースタンドで自立させる。タイヤ止めを併用するとより安全。
- バッテリーのマイナス端子を外し、誤作動を防止(電装の誤動作やショート予防)。
- 必要工具の例(サイズは年式・社外パーツで異なるため実物で要確認):
- ソケットレンチ一式、六角レンチ、プラスドライバー
- トルクレンチ(規定トルク管理用)
- 保持工具(バリエーター固定用)またはインパクトレンチ
- ラバー/プラハンマー、貫通マイナス(固着対策)
- ジャッキまたはスタンド(エンジン側の支持用)
- パーツクリーナー、ウエス、グリス(必要箇所のみ)
- 安全具:耐油手袋、保護メガネ。駆動系バネの跳ね出しに注意。
- サービスマニュアル(純正):ボルト位置・分解順・規定トルクの確認に必須。
リヤショックを外す手順
注:車体個体差や社外マフラー装着で干渉が起きる場合があります。必要に応じてマフラーやリアフェンダーを先に外します。
- 車体を支える
- センタースタンドで立て、さらにエンジン下(クランクケース下)をパンタジャッキやウマで軽く支える。ショックを抜いた瞬間にエンジンが落ちないようにするため。
- 干渉物の確認
- マフラーがショック下側のボルト作業を妨げる場合は、エキパイ・サイレンサー固定を外して退避。ガスケット再使用は避けるのが基本。
- 下側(スイング側)のボルト/ナットを緩める
- 固着している場合は浸透潤滑剤を吹き、時間をおいてから回す。レンチ角度を工夫してナメ防止。
- 上側(フレーム側)のボルト/ナットを外す
- 上側を外すとショックがフリーになるため、片手で支えながら抜き取る。ワッシャーやカラーの順番を記録(写真撮影推奨)。
- 取り付け(参考)
- カラー・ブッシュの向きを合わせ、仮組みは下→上の順で。最後にサービスマニュアル規定トルクで締め付け。
- 締結面にオイルは厳禁。ねじロック指定のある箇所は指示に従う。
プーリー(CVT)を外す手順
CVTは消耗が走行性能に直結します。分解時は部品の向き・順番を必ず記録してください。
- CVTカバー周辺の準備
- 左側のキックスターターアームを外す(割り込みボルトを完全に抜いてからスプラインを傷めないよう引き抜く)。
- CVTカバーのボルトを外す。長さが異なることがあるため、位置ごとに並べて管理。
- カバーを外すとガスケットやダストシールが現れる。破損があれば交換を前提に。
- ベルトのテンションを逃す
- クラッチ側(後ろ)のプーリーを手で開いてベルトを奥に落とすと、前側(バリエーター)のテンションが抜け、ナットを緩めやすい。
- バリエーター側を外す
- 保持工具でドライブフェイスを固定し、センターナットを緩める。保持工具がなければ衝撃で回るインパクトレンチを使用(逆回転注意)。
- 外した順に「ナット→ワッシャー→外側ドライブフェイス→ベルト→プーリー本体(ランププレート/ウェイトローラー内蔵)」の順を記録。
- ウェイトローラーの向き・摩耗面を確認。片減りや平坦化があれば交換検討。
- クラッチ側を外す(必要に応じて)
- クラッチベルのナットを保持工具またはインパクトで外し、ベルを引き抜く。
- クラッチアッシーとドリブンプーリーを取り外す。センタースプリングの反力があるため、分解時は専用コンプレッサー治具を使用。
- 清掃と点検
- パーツクリーナーでプーリー溝・フェイス面・カバー内の粉塵を除去。グリス厳禁の面(フェイス/ベルト接触面)は油分を残さない。
- ベルトの幅・ひび割れ、スライドピースの欠け、クラッチシューの残量、クラッチスプリングのヘタリを確認。
- 組み付けの要点
- 各部品の向き(矢印や刻印)を合わせる。ウェイトローラーは指定向きでセット。
- ナット類はネジ部の傷・伸びを確認。再使用不可の指定がある場合は新品へ。
- 最終締めは必ずトルクレンチでサービスマニュアル規定トルクに合わせる。締め過ぎはシャフト損傷、緩すぎは異音・脱落の原因。
- ベルトが噛み込んだまま締めない。必ずクラッチ側でベルトを奥に落としてから本締め。
専門用語の簡単解説
- バリエーター(前側プーリー):エンジン回転に応じてウェイトローラーでプーリー径を変え、変速比を連続的に変える装置。
- クラッチ/クラッチベル:回転に応じて自動でつながる遠心クラッチと、その外側のドラム(ベル)。
- ドライブフェイス/ドリブンフェイス:ベルトを挟むプーリーの表面部品。前がドライブ(駆動)、後ろがドリブン(従動)。
- ウェイトローラー:遠心力で外側に移動してバリエーターのプーリー径を変える円筒状の重り。
- センタースプリング:後側プーリーを押し戻す強いバネ。分解時の跳ね出しに要注意。
注意点・例外
- ネジの回転方向:本機周辺は一般的に正ねじ(反時計で緩む)が多いですが、年式・アフターパーツで例外があり得ます。実物の刻印やマニュアルで要確認。
- インパクト使用:固着に有効ですが、締め付けには使わず、最終はトルクレンチで管理。
- 固着対策:固くて回らない場合は「浸透→時間→軽い打撃→加熱(安全確保)」の順で段階的に。ねじ山を守ることを最優先。
- ガスケット/シール:CVTカバーのガスケットやOリングは再使用でオイル/ダスト漏れの原因になることがあるため、傷みがあれば交換。
- カスタム車:社外マフラー・ロングショック・ハイスピードプーリー装着車は干渉や分解順が変わる場合あり。メーカー指示に従う。
- 試走前点検:組み付け後は手で後輪を回し、異音や引きずりがないか確認。始動後はアイドリングでベルトの片寄りや振動をチェック。
FAQ
- Q. トルク値が分かりません。どうすれば?
A. 年式や品番で規定が異なる可能性があるため、ライブディオZX用の純正サービスマニュアルを参照してください。情報が不確かなら締め付けは行わず、専門店に依頼を。 - Q. インパクトレンチがありません。作業可能?
A. 可能ですが、プーリー保持工具(バリエーター固定レンチ)などの専用治具がほぼ必須です。無理なブレーキ保持やドライバー噛ませは破損の原因になります。 - Q. ベルトやローラーは再使用できますか?
A. 亀裂・磨耗・幅減少や段付き摩耗があれば交換推奨です。分解ついでに消耗品を点検・更新すると後々の手間が減ります。 - Q. リヤショック交換後に軋み音が出ました。原因は?
A. ブッシュのねじれ、カラーの組み違い、締め付け不足/過多、取付け角度のズレが考えられます。いったん緩めて1G(車重が掛かった状態)で規定トルクに締め直す方法もあります。 - Q. クラッチ側の分解は怖いです。触らずに済みますか?
A. バリエーター側の点検・清掃のみならクラッチ分解は不要な場合があります。ただしベルト交換や粉塵清掃の徹底にはクラッチベルの取り外しが有効です。
まとめ
ライブディオZXのリヤショックとプーリー脱着は、正しい支持、適切な保持、そして規定トルク管理の3点を守れば、個人でも十分に対応可能な作業です。リヤショックは上・下固定部の順番と支持が肝心。プーリーは分解順の記録、ベルトの噛み込み防止、清潔な組み付け、そしてトルクレンチでの最終締めがポイントです。サイズやトルクの断定は年式・仕様差で誤りの元となるため、必ず純正サービスマニュアルで確認しましょう。固着や作業スペースの問題、強いバネ力に不安を感じたら、早めにプロへ依頼するのが結果的に安全かつ経済的です。丁寧な下準備と点検で、快適な乗り味と本来の加速感を取り戻してください。
参考(元の短いメモ)

まず、クランクカバーを外して
汚いのでパーツクリーナーで汚れ落とします

プーリーフェイスを固定するのに試行錯誤してみたけど・・・
カナヅチの柄やレンチやペンチやら、色々挟み込んでみたけど・・・
やっぱり固定出来なくてプーリーが外せませんでした。
やっぱり専用工具買わないとですね・・・

カバーだけ少し綺麗になりました。

プーリー外しは本日は諦めました・・・
プーリー外しは諦めて、リヤショックの車高調整に続きます
ライブディオZX リヤショック外し

リヤ周りを外してみます


テールランプ部は上に上げておきます

ノーマルマフラーを外しておきます

リヤタイヤも外してみました

ショックを外したらリヤがゴトッとおちてしまいました。
ショックを外す際には車のジャッキなどでの支えが必要です。
植木鉢で支えました

外したリヤショック
デイトナの車高調整式

車用のスプリングコンプレッサーでスプリングを縮められるかと思っていましたが、
サイズが合わなく無理でした。
ここで車高調整は諦め


オイルタンクなどの掃除
だいぶ綺麗になりました


バッテリーが収まる部分
タイヤが当たってすり減ってしまっている部分の補修を考えました

削れたバッテリー





